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脳・心臓疾患の労災認定基準が改正されました。
脳・心臓疾患の労災認定基準が2021年9月に改訂され、過労死ラインが今までの基準より下回った時間でも認定されました。
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過労死ライン未満でも労災、労基署が判断見直す 深夜勤務など考慮
居酒屋チェーン「庄や」などを展開する大庄(東京都)の調理師だった男性(62)が、脳内出血になり後遺症が残ったことの労災認定をめぐり、残業が平均月80時間などの過労死ラインに満たないとしていったんは労働基準監督署に退けられたものの、その後、一転して労災と認定されていたことがわかった。過労死ラインだけではなく、身体的負荷などの要因も含めて総合判断するよう9月に改定された新基準に基づく判断。厚生労働省によると、労災を認めない決定が取り消され、新基準で認められたのは全国で初めてという。
引用元:朝日新聞デジタル
過労死ラインは、労災認定の際、長時間労働が発症の原因といえるかを判断する目安。①直近1カ月で残業100時間②直近2~6カ月で残業が平均80時間――などとされるが、過酷な労働実態が反映されずに不認定となるケースが頻発。脳・心臓疾患の労災認定率は近年低下傾向にあり、残業が月80時間未満で労災認定されたケースは20年度では認定された案件の1割にも満たなかった。
労働問題に詳しい弁護士らによると、過労で倒れた本人や遺族らが、過酷な勤務実態から労災にあたるはずだと考えても、残業時間が過労死ラインにわずかに足りないため、労災申請自体をためらう例が少なくなかったという。
そこで、厚労省は9月、残業時間が過労死ラインに近ければ、休日のない連続勤務や深夜勤務の多さ、身体的負荷などを総合的に考慮し、労災を認定できると基準に明記した。この新基準で、労災認定の件数が増えると期待されている。
これをうけ、柏労基署は今月6日、男性の残業時間の平均が直近2~6カ月では最大約75時間半だったとした上で、「改正認定基準により評価し直した結果、過重業務による負荷が認められる」と判断。6年越しに労災を認めた。